「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」で高血圧対策ができる?!

 この秋、神州一味噌さんから「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」が発売されました!私が監修者となっており、野菜が60 gも入っていること、エノキから特別な方法で取り出したうまみを減塩に活かすなど、いままでのインスタントみそ汁になかった特徴がたくさんあります。ということで、今日はこのみそ汁の良さを解説しながら、高血圧と健康について語ろうと思います。
ここがポイント

1日の不足分の野菜を1杯でとることが出来ます

カリウムたっぷりで血圧低下を助けます

きのこのうまみでおいしく減塩できます

血圧低下を助けるアミノ酸GABAを多く含みます

7つの推奨ポイントを見ていこう

医師・薬剤師・管理栄養士が監修

 こんにちは。今日も今日とて血圧を考える、テレメディーズの谷田部です。さて、みそ汁です。血圧が高めの皆さん、高血圧で薬を飲まれている方は、医師や栄養士から、減塩を指導されたことがあると思います。イギリスの偉い先生が、「なぜ日本人は海水よりも塩分濃度が高いミソスープを飲むのか?」というタイトルで講演されていたことがあるくらい、みそ汁も過剰な食塩摂取の原因として取りざたされています。でもちょっと待ってくださいね。発酵食品は体に良いとか、味噌は摂取しても大丈夫とか、聞いたことはありませんか?そうですね!作り方や食べ方によっては、みそ汁は体によい食べ物になりうると私も思います。私たちが監修した「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」のパッケージには、そのヒントが隠されています。そうです!なぜ私たちがこのみそ汁を勧めるのか、7つのポイントが書かれているのです。ということは、このポイントを一つ一つ理解していけば、高血圧に関する正しい知識が増えようというもの…!では、解説していきますね。

①1日の不足分の野菜60 g/食

 皆さん、野菜摂取の不足を気にしたことはありませんか?厚生労働省が推奨する野菜摂取目標量は350 g/日ですが、日本人の平均摂取量は約290 gと60 g/ほど不足しています。「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」には、1食あたり60 g以上/食の野菜が使われています。なんと、みそ汁1杯で野菜不足を十分補えてしまうのです!野菜の種類も、キャベツ、タマネギ、人参、ほうれん草、ナス、長ネギ、えのきとバリエーション豊富で、目にも鮮やかです。
 野菜がなぜ体に良いかは、他の解説にも詳しいので今更ですが、本Blogとしては、特に次のポイント②を深堀していこうと思います。


②カリウムたっぷり

 減塩=食塩摂取量を減らすことが血圧管理や健康維持に重要であることはすでに別記事で説明しました。実はもう一つ大切なポイントがあります。それは、カリウムの摂取量を増やすことです!カリウムを豊富に含む食品を摂取することで、血圧は低下することが知られています。
 カリウム摂取によりなぜ血圧が低下するかについては、いくつもの理由があると思われていますが、一つには腎臓からのナトリウム排泄を促す働きがあるようです。すなわち、取りすぎた食塩を尿の中に出す作用です。カリウムは、野菜や果物に多く含まれています。腎臓が悪いなど、カリウムがたまりやすい体質でなければ、積極的な摂取が勧められます。カリウムの補充により、血圧は4 mmHg程度低下するといわれており、摂取量が多いほど血圧低下量も多いと報告されています。また、血圧を低下させるだけでなく、カリウムの十分な摂取により脳卒中のリスクも大きく低下するため、WHOでは1日3500 mg以上のカリウム摂取を推奨しています。日本人のカリウム摂取量は、国民健康・栄養調査の結果から、約2000-2500 mg程度とされておりますので、さらなる摂取が勧められます。
 ですので、自分でお味噌汁を調理される際には、味噌の量を控えめにすることはもちろんですが、野菜たっぷりのみそ汁にして具を食べる感覚にすることをお勧めしています。そして、調理の余裕がない時にもみそ汁が飲みたいなと思ったときに今回お勧めする「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」は、野菜由来のカリウムをたっぷり含有しております。そもそも、一食200 mgぐらいのカリウムが含まれておりますが、ちょっと手間をかけてほかの野菜を加えて食べるなどすれば、さらにたくさんのカリウムを追加摂取できますよ。

コラム:ナトカリ比って何だろう?   皆さんは、ナトカリ比を知っていますか?摂取する食事中のナトリウム(食塩)とカリウムのバランスのことです。尿中のナトカリ比を測定してどのような食事をしているかの目安とすることもできます。正確には少し異なりますが、ナトリウムをカリウムの量で割ることによってナトカリ比を求めることが出来ます。ですので、食事の食塩を少なく、カリウムを多くすると、ナトカリ比は小さくなっていきます。私たちの毎日の食事は、ナトカリ比が4程度であることが多いです。これを、WHOは1程度、日本高血圧学会は2程度にすることが高血圧予防につながる健康的な食習慣であるとしています。「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」のナトカリ比は2.5程度であり、健康な食事に近い数値です。なお、一般的なインスタントみそ汁のナトカリ比は7~10と極めて高く、「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」の優秀さはこの低ナトカリ比からも良くわかります。

③食塩相当量 1.2 g/食

 野菜のうまみ、きのこのうまみを用いて、減塩味噌汁と同等程度の食塩相当量1.2g/食であっても、おいしさと満足感を実現しているのが、「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」です。減塩の必要性を改めて学びたい方は、下の記事をご参照ください。

高血圧の食事療法|医師がすすめる押さえるべきポイントと7つのコツ(高血圧e-メディカルサイト)

④化学調味料、酵母エキス不使用

 低塩を実現するには「塩分」を「うまみ」で補うため、化学調味量や酵母エキスに頼らざる得ないケースも多いようです。「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」は、化学調味料や酵母エキスを使わずに、減塩でもおいしくいただけるように工夫されています。現代社会に生きるうえで、化学調味料を口にすることは避けられません。しかし、この「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」では、化学調味料、酵母エキス不使用を実現しており、健康を第一に考えたからこそのこだわりと言えるでしょう。安心していただけるおみそ汁です。

⑤きのこのうまみとおいしさ

 減塩、高カリウム(カリウムが多いとえぐみが増えてしまいます)、化学調味料不使用、酵母エキス不使用など、特徴を健康に寄せていくと、どうしても味の点で満足感が低下するものです。しかし、「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」では、えのきから抽出した天然のうまみ成分を多く配合することで、「あれ?なんか味噌だけではない不思議な風味やうまみがあるなあ。」という新しい体験をしていただけます。ここだけの話ですが、えのきのうまみを活用した新製品も、開発中とのことですよ!


⑥GABA 16 mg/食

 GABAは天然に存在するアミノ酸であり、神経活動を調整しています。GABAは抑制性の神経伝達と呼ばれており、GABAの作用を持つ飲み物がアルコールであり、医薬品が睡眠薬などとなります。ですから、眠くもなるし血圧も低下するという道理です。もちろん、眠ってしまうほどの量のGABAを食品から摂取することは出来ませんのでご安心ください。
 しかし、食品に含まれる量のGABAでも、血圧を下げたり、ストレスを軽減したり、寝つきを良くすることを助ける作用があると言われています。チョコレートやヨーグルト、トマトやバナナなどが、GABAを含むという理由で消費者庁から機能性表示の許可を得ています。また、トクホを取得したGABA多めの日本茶や、GABAが多めになる機能を持った炊飯器など、GABAに付加価値を見出した商品は多いです。「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」でも、GABAを多めに含んでいることを特徴として挙げています。

⑦エルゴチオネイン 6 mg/食

 「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」には、抗酸化作用をもつエルゴチオネインが多めに含まれています。エルゴチオネインが含まれる機能性表示食品は、記憶力や注意力の向上をうたっており、同等の量をこのみそ汁から摂取することが出来ます。もしもあなたが高血圧だとするなら、将来の認知症リスクは正常血圧の人と比べて明らかに高くなることが知られています。将来の健康維持のため、いろいろな手段を試している方には、一定の安心感につながると思います。


まとめ

今までのインスタントみそ汁にはなかった様々なメリットがある

医師・薬剤師・管理栄養士が監修したレシピ

減塩、カリウム、GABAなど、医学的エビデンスに基づいた特徴

誰でもおいしく安心して食べられるインスタント食品

選ぶなら「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」

おわりに

 高血圧ケア・治療の多様性を重んじる一般社団法人テレメディーズでは、患者さんがご相談にいらっしゃるのをクリニックで座して待つのではなく、こちらから皆様との接点を広げつべく様々な活動を行うことをモットーにしています。「ざくざく野菜をたっぷり食べるおみそ汁」も、「薬に頼りたくない」「でも食事療法は難しい」というような患者さんの声から生まれました。高血圧に悩む方々を一人でも減らし、大切な人と長く健やかに暮らせる社会の実現に向け、ますます活動の幅を広げていきたいと思います。

みなさまへ

 本記事は、ちょっと普段より私情多めで書いておりますので、後ほどアップデートをしていく予定です。本ブログは修正履歴が残りませんので、誤字脱字や追記については特に告知いたしません。間違いがあった場合には、該当箇所を残し注記したうえで、修正を入れます。よろしくお願いいたします。

谷田部 淳一

この記事の監修

谷田部 淳一

医師・医学博士・高血圧専門医・内分泌代謝科専門医・指導医 一般社団法人テレメディーズ代表理事 高血圧診療のデジタル化を推進。ところが前のめりになりすぎて、マルシェで果物を売っていたりする。高血圧の総合商社になれたらいいなと思う今日この頃。

医師・医学博士・高血圧専門医・内分泌代謝科専門医・指導医 一般社団法人テレメディーズ代表理事 高血圧診療のデジタル化を推進。ところが前のめりになりすぎて、マルシェで果物を売っていたりする。高血圧の総合商社になれたらいいなと思う今日この頃。

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